建築内装工事の施工管理に携わる者にとって墨出しがいかに大切で重要な作業か、今更説明する必要もありません。
今や、様々なメーカーで墨出し用のロボットの開発が盛んなようですが、はたしてまだまだ課題も多く、人力に頼らざるを得ない状況はしばらく続く、或いは無くならないだろうと考えています。
現役時代、墨出しをしていていつも思う事は、図面を原寸大で現場にコピー出来たらどれだけ楽なんだろう、という事でした。
夢物語と分かっていても、何かもう少し今のやり方を変えられる効率的な方法は無いものか、探し求めたのですが案外在来のものしか見つかりません。(在来のものとは墨壺、曲尺、巻き尺等)
ところで、皆さん墨出しや墨壺の歴史はご存じですか。墨出し、墨壺の歴史は古く、なんと古代エジプト時代までさかのぼります。
ピラミッドを建造するとき既に同じような原理の道具が使われていたと言われています。日本でこの墨壺が使われていたとされる最も古い建物は法隆寺 (607年)なそうです。従って、少なくてもそれ以降の時代の日本には既に墨壺が存在していたという事になります。
長い歴史を持ちながら今でもその形、原理を殆ど変える事なく受け継がれてきた技術、遥か昔から現代まで 親しまれ愛され続けた道具たちは如何に優れた発明だったのか驚かされると同時にこんな伝統的な背景があったので、そう簡単には変わらなかったんだと納得させられます。
この様な歴史の中を歩んできた我々建設業界も近年は高齢化が進み、尚目つ若い人達の就業者数もどんどん減少傾向にあり、流石にこのままでは、と言う事で建設業の魅力向上と担い手の確保を目的として「働き方改革」(時間外労働の上限を定める改正労働基準法)なるものを2024年度から適用する事になった訳ですが、人手不足が叫ばれている昨今、他業種と同列で残業規制をする事がはたして建設業界から歓迎されているかと言うと必ずしもそうではないみたいです。
とは言え、ブラックな内容を放置しておけば魅力的な職場や人材の確保と言った業界全体のイメージアップは程遠い夢で終わってしまう事も我々自身が理解しなければなりません。
「ものづくり」に携わる人の多くには、時間の経つのを忘れて、とか早く完成形を見たい、とか限(きり)の良いところまで、納得のいくまで、みたいな考え方をする気質が多い様に感じます。
好きな事に没頭しているからだと思います。
これに時間の規制を言われるのは少し納得がいかない気もします。しますが、例えばその仕事が効率よく正確に早く終わる事が出来れば、そんな方法が有るのであれば、それはそれで良いことで、予定外に時間を浪費する事もなくなる訳です。
さて、スミダッシュって何でスミダッシュだと思いますか?
それは、「墨出し」とスタートダッシュの 「ダッシュ」を組み合わせて、いかにも墨出し作業が効率よくスピーディーに行われる様をイメージしたところから来ています。
使用方法に関してはこのサイトの中に説明がありますのでこの項では説明を省略しますが、長い歴史を背景にした伝統的道具と、新しい道具の融合として歴史や伝統を大事に、を基本としながら、そこから生まれた新しいもので、皆さんの墨出し技術の向上と時間の短縮に大いにお役立て頂けるものと自負しております。
是非、全国の施工管理者の皆様の手に行き届き、使ってもらう事によって作業が効率化される事、正確な事、綺麗な事、判り易い事を実感して欲しいと思います。
そして、時代の新たな一ページを皆さんと作り上げていきましょう。